EDH 汎用コンボ集

気が向いた時に唐突に書き始める一介のプレイヤー目線の初心者向けEDH記事のコーナー、今回はゲームエンドに関わるコンボのお話。長いから自分に必要な部分だけつまみ食いしてね。

コンボというものの扱い

EDHと通常のMtGの差異として真っ先に挙げられるのは当然4人(ないし多人数)戦であるというところだが、それと同じくらい大きい要素としてライフ40でスタートする点がある。対戦相手3人の総ライフは120点、いつもの対戦の実に6倍。
いかにターン当たりのゲームスピードが早く、全てを一人で削り落とさなければいけないというわけではないにしても、生物をだらだら並べてちまちまコンバットで削り切るにはいかにも悠長すぎるし、見えている脅威には対応されてしまう。そこで即死系のコンボで一発で勝ってしまおうというわけだ。
ただし無節操に思いつく端からコンボを突っ込むわけにもいかない。何故ならコンボパーツは決めの一手で絶対に必要なくせにそれ以外の場面で引くと大抵ゴミというジレンマを抱えているからだ。その点を克服するために「コンボの種類を絞ってデッキ全体をコンボ成立させるための構築に寄せる」「パーツ単体でも普通に仕事するものを使う」「複数のコンボでパーツを共有できるような組み合わせを探す」など、構築に対する様々な方向からのアプローチがある。どれを選ぶかは色と資産と趣味と相談するといい。
以下ではコンボを「盤面を利用するもの」「墓地を利用するもの」の二種類に大別して記述するが、複数のコンボをデッキに搭載するにあたってはそれぞれ軸をずらしたものを使うことをお勧めする。コンボを増やすことは前述の通り無駄牌の増加に繋がるが、どちらか一方に寄せてしまうとコンボの弱点も共有してしまう。コンボの種類を増やすならば、あるルートが抑えられても別のルートから勝ちに行けるような構築を心がけよう。

盤面を利用するコンボ

コンボのキー要素をすべて戦場に展開し、その能力をもって無限ループを形成したりそのまま勝利したりするもの。
複数のパーツを展開するタイプは複数ターンにわたって展開することでマナを分割払いできる融通性を持つ反面、奇襲を決めようとすると総コストが膨れ上がり展開が難しくなるという欠点がある。コンボとして見ずとも単体でそれなりに優秀なカードが多く、入門としてはおすすめ。
弱点は妨害のしやすさで、コンボを守る何らかの手段がなければインスタント除去でパーツ1枚割られておしまいということも。

無限マナ

わかりやすい無限。わかりやすいだけあってMtGの長い歴史の中で数々の無限マナルートが編み出されており、その種類は数多い。後述する別ジャンルのコンボの中にも無限マナを生み出せるものがあるが、無限マナの基本的な特色はこの項で解説する。
無限マナが出ればリソースの続く限り行動し放題となるわけだが、マナだけあっても直接勝つことはできない。そこで生み出した無限マナを更に別のリソースに変換するためにXドローやX火力などの何らかの追加パーツが必要となる。EDHではマナさえあればいつでもいくらでもキャストできるジェネラルという存在がいるので、無限マナとの相性はよい。《妖精の女王、ウーナ》《野生の意志、マラス》などはマナが出てしまえば勝ち系の筆頭。単体パーツでは《ゴブリンの大砲》 《青の太陽の頂点》 《彗星の嵐》あたりがフィニッシュブローとして使われることが多い。

  • バサルトブライト

《玄武岩のモノリス》《ブライトハースの指輪》で無色無限マナ。どちらもあまり他フォーマットでは使われないカードなので、EDH「らしい」コンボの筆頭かもしれない。
ブライトハースは地味ながら融通の効く札で、生成した無限マナをそのまま用いて起動型能力をコピーし放題になる。《師範の占い独楽》ならドロー能力をコピーして無限ドロー、《通電式キー》なら任意のアーティファクトを無限アンタップなど、応用範囲は広い。

《厳かなモノリス》or《玄武岩モノリス》と《Power Artifact》の組み合わせ。生成するマナよりもアンタップに要求するマナの方が安くなるため無限アンタップから無色無限マナ。各パーツが軽く、モノリスは単体でマナファクトとして超優秀なため先出ししていてもあまり不自然ではないのが利点。

パリンクロンを場に出すコストとバウンスするコストの合計が、パリンクロンによってアンタップする土地から出せる総マナ量よりも安ければ無限マナとなる。7枚以下の土地からUUUUを含む12マナ以上を出すのは《ガイアの揺籃の地》《High Tide》を用いればそれほど難しくはなく、《騙し討ち》《幻影の像》といった継続的に利用できるコスト踏み倒し手段を用いればさらに要求されるマナ量は下がる。

無限トーク

わかりやすい無限その2。マナはいくらあっても直接の勝ち手段たりえないが、パワーのあるクリーチャーならばコンバット1回で勝利となる。またクリーチャーは各種サクり台を用いた別のリソースへの変換が容易であり、更にパーツを追加して無限ダメージ(《爆破基地》 《ゴブリンの砲撃》)や無限マナ(《アシュノッドの供犠台》 《ファイレクシアの供犠台》)、無限ライブラリーアウト(《狂気の祭壇》)へと移行することができる。

  • クラフト

「マナ(土地)のみでトークンを生み出す能力」と《大地の知識》の土地アンタップ能力の組み合わせで無限にトークンを生成する。土地のタップでトークンを生成する《リスの巣》《繁茂》等で土地1枚から2マナ以上出る状態での《聖なるメサ》の2種類が特に有名。
トークンを生成した端から大地の知識の起動のためにタップしていくため、コンボパーツを揃えても攻撃可能になるのは1ターン後という弱点がある。この隙を嫌い、前述のようにトークンを別の勝利手段に変換するという選択を取る事も多い。

  • アラーム

様々なクリーチャーが持つ「クリーチャートークンを生み出すタップ能力」と《侵入警報》で無限にトークンを生成する。後述のTwin系の先駆けとなったコンボ。
こちらはトークンがアンタップ状態で出てくるが、何らかの手段で速攻を付与しなければ揃えた後に結局1巡待たなければいけない弱点が改善されておらず、元のトークン生成能力自体もタップ能力であるため召喚酔いの影響を受ける。

  • Twin

《鏡割りのキキジキ》 《欠片の双子》の「コピーを生み出すタップ能力」と、CIPで生物アンタップができる《やっかい児》 《詐欺師の総督》 《村の鐘鳴らし》 《修復の天使》 《士気溢れる徴集兵》で無限に速攻持ちトークンを生成するモダンおなじみのコンボ。トークンは速攻を持つため、クラフト系、アラーム系無限トークンの「一巡待たなければ攻撃できない」という欠点を克服している。
同じ仕事をするパーツを複数搭載できるため受けが広く、構成要素を1枚潰されてもしぶとく狙っていくことができる。また構成要素がクリーチャー2体のコンボであることから、緑デッキが双呪《歯と爪》《中心部の防衛》でまとめて揃えたり、《出産の殻》で持ってきたり、青赤デッキが《帝国の徴募兵》1枚で両方持ってきたり(キキジキサーチ→キキジキで徴募兵をコピー→詐欺師の総督をサーチ)とさまざまなルートをとれる。弱点はどのパーツを使おうがコピー生成スタック生物除去1枚で止まること。

無限ドロー

「ライブラリーのカードを好きなように使えるなら勝てる」という身も蓋もない代物。山札を好きなだけ引ける関係上、下の項で解説するマニアックとの相性はとても良好。ドロー中にコンボパーツとそれを守るカウンター呪文が複数同時に手に入るため、ここから他のコンボに繋ぐ時はただコンボを叩きつけるのと比べてとても守るのが容易になる。

  • 未来独楽

《未来予知》 《未来の大魔術師》でライブラリートップのカードをキャストできる状態で《師範の占い独楽》のドロー能力を使うと、マナの続く限りドローと独楽設置を繰り返すことができる。独楽にかかる1マナを《覚醒の兜》 《エーテリウムの彫刻家》 《雲の鍵》で軽減すればノーコストの無限ドロー。
未来予知、独楽ともに単体のドローソースとして優秀なのが利点だが、いざ無限ドローとなるとパーツが計3枚必要という弱点がある。

《巻物の君、あざみ》で引いたカードを《精神力》のコストに充ててあざみをアンタップ、再びあざみの能力でドローと繰り返すことで無限ループを形成する。引いた分捨てなければいけないため手札は増えないが、コンボ開始時の手札枚数までなら任意の手札を手に入れることができる。あざみが伝説のクリーチャーであるためこれをジェネラルに据えると精神力のみの1枚コンボ。また《アカデミーの学長》を食べた《出産の殻》から2枚まとめて直接戦場に出てきたりもする。
利点は除去に対して堅牢なことで、手札が複数枚あれば除去に対応してあざみ及び精神力を起動して強引にドローを継続できる。一方弱点は手札が増えないことで、十分な枚数のハンドを確保してから走り始めないと消化不良に陥ることも。

  • ベルモマ

上記あざみMoMaのあざみ部分を《寺院の鐘》に変えプレイヤー全員に無限ドローを献上、対戦相手をライブラリーアウトさせる。もちろんそのままでは自分も一緒にLO死するため、デッキに忍ばせたエルドラージ生物を途中で捨てることでライブラリーを修復、LOを回避する。無限ドロー自体がフィニッシュ手段となっており、あざみの「手札枚数自体は増えないため先細りになる」という弱点は解決している。
あざみと似たような性質を持つため除去に対しては硬く「相手にドローを献上することで対処法を引かれる」という点に対する解答になっているが、《クローサの掌握》が飛んでくるともれなく死ぬ。

マニアック

イニストラード期待の星、LO敗北を勝利に置換する前代未聞の生物《研究室の偏執狂》の勝利条件を満たす。当然99枚あるデッキを毎ターン1枚ずつ悠長に引いて間に合うはずもないので、自分のライブラリーを消し飛ばすギミックとセットで利用する。明確な弱点としてただの2/2バニラでありうっかりインスタント除去を撃たれようものならその場でLO敗北だが、幸いなことに青いので妨害から守ることはそれほど苦にはならない。

  • デモコンデス

《Demonic Consultation》《預言する妖術使い》、基本土地まで完全1枚挿しのみの形に調整したデッキの《汚れた契約》を用いることで能動的にライブラリーを空にすることができる。無理に偏執狂と組み合わせることだけを考えて手札に死蔵しなくても、僅か1〜2マナかつインスタントタイミングで任意のカードを手札に加えられるというメリットは採用に値するだけのものがあるため、時には盤面に合わせた札を探すために積極的にキャストするという選択肢を常に頭に入れておきたい。

  • Doomsday

ライフ半分と引き換えに墓地とライブラリーから好きな5枚を選び新たなライブラリーにできる《最後の審判》を用いる。偏執狂本体と勝利条件を満たすためのドローを同時にサーチでき、セルフLO戦術に都合のいい枚数までライブラリーを削り、パーツが墓地に落ちていても再利用できる、と利点は数多い。弱点は黒トリプルシンボルがマナ量的にもシンボル的にもとにかく重いこと。

ご利用は計画的に。一応《歯と爪》や《中心部の防衛》で偏執狂と一緒に持ってきたりできる。

《潮吹きの暴君》

呪文キャストに《ブーメラン》が付いてくる5/5フライヤー。それだけならただ盤面制圧力が高いだけの生物のように見えるが、狂ったマナファクトがいろいろと使えるEDHでは話が変わってくる。生み出せるマナ量が総呪文コストより多くなる組み合わせならば無限マナ、その2つが等しければ無限呪文キャストが成立する。極論マナファクトである必要すらなく、0マナの非土地パーマネントが2種類あれば無限キャスト。
単色トリプルシンボル8マナという素出しがギリギリ現実的なラインだが各種コスト踏み倒し手段を用いて高速召喚することも多く、その手法自体がコンボっぽい。除去耐性の無い生物であることと、火種となる呪文と盤面のパーツが揃っていないと呪文キャストのループを開始できないことが弱点。

コストを踏み倒しつつライブラリーから直接戦場に出すカード。わざわざサーチする手間も正規キャストのマナも要らない代わりに本来は登場するクリーチャーを自由に指定できないというデメリットがあるが、デッキ内の生物を暴君のみにすることで結果を100%操作できる。
変身の類には「種」となるクリーチャーが必要なところを、既存の変身デッキのギミック(変身のノイズとならないようミシュラランドやトークンを利用する)に加えてEDHでは「デッキ内部に干渉しないクリーチャー」であるジェネラルをいつでも用いることができるため、変身デッキの脆い点を克服している。

コスト踏み倒しのお約束。結局何らかの手段でデッキに1枚の暴君を手札に引きこまなければならない上にこれ自体は相方ありきの札であるため、クリーチャーやパーマネントを用いる別のコンボとハイブリッドするのが良いか。

無限マナ生成からの間接的勝利ではなく、無限キャストが直接勝利に繋がる手段その1。生体武器を投げつけてからバウンス、再キャストを繰り返すことで無限ダメージ。これ自身が2マナであるため、相方が《Mana Crypt》 《魔力の櫃》という「差し引き2マナ増えるマナファクト」及び無限マナの組に限定されるのが難点だが、細菌トークンが変身の種になれるためサーチ手段とフィニッシャーを兼ねることができるという強みがある。

直接勝利に繋がる手段その2。デッキトップを削る能力を好きなだけ対戦相手に叩き込んでからエンド宣言をすれば順番にLOで死んでいく。《太陽の指輪》《厳かなモノリス》という「1マナ増えるファクト」と組んで無限ミリング、2マナ以上増えるならば無限マナも余禄として付いてくる。
相手のデッキにうっかりエルドラージ生物が入っているとLO勝利が出来ないのが弱点だが、その場合は(無限マナが出る状態なら)ライブラリー破壊を自分を対象に起動し続け、必要なパーツが出てきた時点で下半分に書いてある《Regrowth》能力で回収、改めて無限マナを用いて勝利という第二のプランに移行できる。

直接勝利に繋がる手段その3。ただアーティファクトを手札と戦場で循環させるだけでは特に何も起こらないが、暴君のコピーがいればループとともに対戦相手の任意のパーマネントをバウンスすることができる。土地から何から全てバウンスさせれば実質ゲームエンド。また好きなだけ循環できることからストーム呪文との相性もよい。

墓地を利用するコンボ

墓地を肥やせる類のカードや墓地へ送るサーチカードを利用し、墓地にある間に使える能力や墓地のカードの再利用を繰り返すもの。
墓地対策用カードは《トーモッドの墓所》《安らかなる眠り》《貪欲な罠》など強力な割に軽いものが多く、それらを持たれているとかなり致命的。ただし汎用性の高い「盤面に触るカード」とは違って対戦相手が墓地を利用しない場合は完全な無駄牌となるため採用枚数を絞るのが基本であり、そもそもデッキに入ってすらいない場合もある。結果的に墓地はある程度安全な領域となり、盤面に展開するコンボよりは相対的に妨害されにくいといえる。

ウーズコンボ

墓地の生物が持つ起動型能力を拝借できる《壊死のウーズ》に複数の能力を持たせる。これ自身がクリーチャーであるため、能力担当の生物ともども《生き埋め》《直観》で墓地に叩き落としてからリアニメイト呪文で釣り上げたり、《適者生存》でパーツを次々捨てながらサーチしてきたりとルートは数多い。
また、ウーズが一度着地すればウーズへの除去や墓地対策に対してレスポンス能力起動を行うことでコンボ終了まで実質的に無敵になるため、対処を行うのならばそれより前でなければならない。総じて決めやすく妨害しにくいコンボだろう。
弱点として、本来墓地にいてほしい構成パーツを手札に引いてしまった場合はどうにかして墓地に送り込む余計な手間が求められる点に注意。またウーズはコントローラーの墓地ではなく全ての墓地を参照するため、生き埋めでコンボパーツとまとめて墓地に埋めたまま放っておくとリアニメイト呪文を持っている相手にうっかり逆用されたりする。

  • おにぎりシュート

《Phyrexian Devourer》の能力でライブラリートップのカードを+1/+1カウンターに変換し、その+1/+1カウンターを《トリスケリオン》の能力で対戦相手にダメージとして投げつける。3枚まとめてライブラリーから直接墓地に落とせる《生き埋め》、各種リアニメイトカードまで含めた構成パーツがすべて黒単色であるため、黒が含まれるデッキならばどこから飛んできてもおかしくない。
相手のライフが減っていない前提ならばデッキ内に総マナコスト120点分のカードが必要になるが、速度を求めるあまりデッキを低マナ域に寄せすぎると「弾が足りない」事態が頻発する。メインの勝ち筋に据えるに値する強いコンボだが、その場合はある程度マナコストに気を配った構築が求められる。

  • 無限マナ

《つまみ食い貯め》《献身のドルイド》や、《パラジウムのマイア》《ピリ=パラ》《荒廃のドラゴン、スキジリクス》、後述のサルベイジャー等無限マナを発生させることのできる組み合わせは複数ある。さらに《シヴのヘルカイト》《ラクァタス大使》《血儀式の発動者》などマナをそのまま勝利手段にできる起動型能力を同時に持つことが可能。

ハーミット

基本土地を一切採用しない構築で《隠遁ドルイド》の能力を起動すると、ライブラリーをまとめて墓地に送ることができる。あとは《ナルコメーバ》《恐血鬼》《屑肉の地のゾンビ》 《命運縫い》などをコストに《戦慄の復活》をフラッシュバックし、リアニメイトした《壊死のウーズ》や《研究室の偏執狂》を用いて勝利する。
デッキに何を積もうが最終的にパーツが全部墓地に落ちている形になるため「隠遁ドルイドを出して起動できれば盤面と手札が何であれ一切関係ない」という脅威の自由度とコンボ成立速度が利点。一方で隠遁ドルイド自身は一切の除去耐性がないただの1/1クリーチャーであること、タップ能力であるためそれを盤面に晒したまま1巡待たなければいけないこと、不意の妨害を受けるとそのまま何も出来ずLOで死ぬこと、ルートによっては多量の無駄牌をデッキ内に抱えることと、自由度と速度に見合ったそれなりに重いデメリットを抱えている。
セルフLOの手段として、隠遁ドルイド以外に以下のような手法を用いることもある。

  • セファリッド・ブレックファスト

《コーの遊牧民》《稲妻のすね当て》のようなノーコストで自軍生物を対象に取れる能力を《セファリッドの幻術師》を対象に起動し続ける。

  • Four Horsemen

玄武岩モノリス》が生み出したマナをそのまま自身のアンタップに充て、《催眠の宝珠》のアンタップ誘発能力を任意に利用する。

無限回収

「墓地のカードを回収できる能力」を繰り返し使用することで、本来1度しか使えないカードを何度でも使用することができる。繰り返し使えるという点からコンボ要素はパーマネントであり、本来妨害されにくい墓地を使用するコンボでありながら盤面に対する除去が刺さることが弱点。

墓地のカードを手札に戻すCIP能力を再利用する。ほぼノーコストでこれらを手札に戻せる《雲石の工芸品》が一番の相方だが、エクストトラターン呪文を併用することで《滞留者ヴェンセール》 《隠された領域のローン》のブリンク、《水晶の破片》のバウンスなどターン1回の制限があるものを何度も使えるようになり、更に無限ターンを得られた時点でほぼ勝利となる。

  • サルベイジャー

《オーリオックの廃品回収者》の起動型能力で《ライオンの瞳のダイアモンド》を回収すると有色無限マナ。そのままでは手札が無いが、得た無限マナで廃品回収者の起動型能力を使い放題のため、非タップ能力でドローできるほぞが1枚墓地に落ちていれば無限ドローとなり、またマナのみで何らかのアクションができるジェネラルを好きなだけ動かせる。

無限リアニメイト

CIP生物を自由に使ったり、各種サクり台の恩恵を好きなだけ得ることで勝利する。無限回収と同じく盤面にもパーツを展開するがゆえの除去に対する脆さと、サクり台を併用する関係上どうしても必要パーツ数が増えるのが弱点。

  • 無限頑強

《シルヴォクののけ者、メリーラ》《柏槙教団のレインジャー》で-1/-1カウンターをなかったことにできるため、頑強を持つ生物が何度でも戦場に戻ってくることができるようになる。あとはサクり台を好きなだけ起動するなり、頑強性物が持つCIPを気が済むまで繰り返し使用するなり、《苦々しい試練》を相手全員に150回ずつぐらい撃ち込むなりする。

  • 無限不死・トリミケ

頑強と不死はどちらも「自分に関係ない方のカウンターの有無については一切頓着しない」という性質を持つため、元から頑強を持つ生物に《不浄なる者、ミケウス》で不死を付与して不死と頑強で交互に蘇生することでミケウスが死ぬまで蘇生を続けることができる。そこからのルートは無限頑強と同様。
また+1/+1カウンターを消費しつつ自壊できる《トリスケリオン》とミケウスを組み合わせると無限ダメージが発生する。このコンボは別個にサクり台を用意してやる必要がないため揃えやすく、伝説のクリーチャーであるミケウスをジェネラルにすることであざみMoMa同様の実質1枚コンボとなる。

  • カーミックヒバリ

《霊体の先達》《目覚ましヒバリ》は相互にリアニメイトさせることができるため、サクり台をはじめとしたクリーチャーを能動的に戦場から墓地に落とす方法があれば無限に循環させることができる。また1手ごとに霊体の先達以外のパワー2以下の生物を自由に蘇生できるため、それらのCIP能力を自由に利用することができる。

  • ワールドゴージャー

《世界喰らいのドラゴン》《動く死体》 《Dance of the Dead》 《ネクロマンシー》といった蘇生パーマネントで釣り上げると「ドラゴンのCIPで蘇生パーマネントごと吹き飛ばす→蘇生パーマネントが場を離れたためドラゴンが死ぬ→パーマネントが全て帰ってくる→蘇生パーマネントでドラゴンを釣り上げる」というループが発生する。
パーマネントが帰ってくる際は全て初期状態で帰ってくるため、ループごとに土地をタップしてマナを出し、この手順を好きなだけ繰り返すことで無限マナを得られる。コンボの終端ではドラゴンではなく無限マナを勝利手段にできる《シヴのヘルカイト》や《ラクァタス大使》を蘇生パーマネントで釣り上げ、その能力で勝利する。
インスタントタイミングでのクリーチャー除去がとにもかくにも弱点で、ナイトメアの常としてCIPの解決前に場を離れると本来帰ってくるはずの札が全て吹き飛んだままになる。一人だけ何もない盤面からの再構築はほぼ絶望的で、コンボを失敗するリスクはセルフLO系に次いで高い。

番外、むかつきデッキ

コンボというには少し毛色が違うし汎用でもないが色合ってれば一応できるし要注意デッキなのでおまけ的にここに記す。
デッキ全体を極めて低コストに設定し、40点の初期ライフを盾に《むかつき》で大量のカードと死なないための《天使の嗜み》《仲裁の契約》、マナソース類を手に入れ、そのまま《不快な夢》にカードを投げ込んで勝利する。構成パーツ自体は複数あるが、5マナのインスタントであるむかつきが通ればほぼパーツをすべて手に入れ勝利という点で妨害が難しい。またデッキに山盛り投入されたサーチカードとパリマリガンを駆使すれば早々にむかつきまで辿り着くこともそこまで難しくはなく、成立ターンが極めて早いのが特徴。
最近《老いざる苦行者、アローロ》というとんでもなく相性の良いジェネラルを手に入れた。アローロを見たらむかつきを覚悟すること。
弱点はとにかくライフを減らされることに尽きる。焼け石に水に見えても、仕事がなくて暇な《ラノワールのエルフ》あたりが叩いた1点2点の差がゲームの勝敗に影響する……こともある。あと速度重視で5マナ揃い次第ノーガードで叩きつけるパターンも多々あるので打ち消し呪文が大敵。

おわりに

この記事のどのあたりが初心者向けだったのかというと、最近流行りのジェネラル依存コンボは全部切り捨てて「色さえ合っていればジェネラルが何であれ入りうる、実用が現実的なラインの定番コンボ」に絞ったところ。
最近のトレンドは「『いつでも実質初手にありマリガンで消えない』という特性を持っているジェネラルを積極的にコンボやチェーンムーブに組み込む」というもので、ジェネラル依存度が高い、他のジェネラルでは代用の効かない一品モノの動きができるかできないかという点はジェネラル選択の基準にもなっている。ただ初心者目線ではなかなかそんなデッキを構築するのは難しいので、まずは汎用的なものからコンボを使うのにも使われるのにも慣れていくのが近道だろう。
ここで列挙したコンボを考えなしにただ搭載すれば勝てるほどEDHというゲームは甘くない。だが、コンボの知識はかならず勝利への、あるいは負けないことへの一助となるはずだ。この記事をデッキ構築の参考にする人は自分のデッキに入りうるコンボの強い所弱い所を見極めて選択し、搭載したコンボを成立させるためのデッキ構築を心がけることを。逆に対コンボデッキのプレイングの参考にする人はキーパーツを覚えてどこを叩けばコンボが止まるのかということを、それぞれ覚えて帰って欲しい。
そのために役立つことが多少なり書けたのであれば幸い。