EDH Mox考

フォロワーさんがこんなことを言っていたので、

新マリガンルール後のモックス類について考えていることをちょくちょくまとめていこうと思った。ちなみに俺が先日使ったデッキからはクロム以外抜けてる。

基本

名前こそ似ているけれど、基本的にEDHで使える3種のモックスはそれぞれ大きく運用方法が異なり、本来どんなデッキにも無条件で全部入れるようなカード群では無い。これは《水蓮の花びら》についても似たようなことがいえる。


Mox Opal / オパールのモックス (0)
伝説のアーティファクト
 
金属術 ─ (T):あなたのマナ・プールに好きな色1色のマナ1点を加える。この能力は、あなたがアーティファクトを3つ以上コントロールしている場合にのみ起動できる。

オパールは、単体では他のコストを特に要求しない素直なデザイン。但し、ある程度安定してアーティファクトを並べられないデッキにおいてはバニラアーティファクトとなるリスクを常に抱えている。ちゃんと意識してデッキを組めばマナ自体は安定して出せるが、最初手の加速という仕事は実はあまり得意ではない。性質上、マナクリーチャーを多用するタイプの緑デッキとは相性が悪いことに注意。

Chrome Mox / 金属モックス (0)
アーティファクト
 
刻印 ─ 金属モックスが戦場に出たとき、あなたの手札にあるアーティファクトでも土地でもないカードを1枚、追放してもよい。
(T):その追放されたカードと共通する好きな色のマナ1点をあなたのマナ・プールに加える。

ハンド1枚というコストは重い上に、出るマナの種類が限定されることがネック。その代わりに大体どんなカードでもコストに充てられることはメリットであり、とりあえず当面使わないカードを投げてマナ加速ができるのは偉い。無色単でもない限り何らかのコストを用意するのは容易いので、全体的にどんなデッキにおいても癖なく使える優良カード。

Mox Diamond / モックス・ダイアモンド (0)
アーティファクト
 
モックス・ダイアモンドが戦場に出る場合、あなたは代わりに土地カードを1枚捨ててもよい。そうした場合、モックス・ダイアモンドは戦場に出る。そうでない場合、それをオーナーの墓地に置く。
(T):あなたのマナ・プールに、好きな色のマナ1点を加える。

で、今回俎上に載っているのがこれ。土地というコストはクロムの方に比べて若干ゆるいように見えてこれが一番の曲者で、手札の土地を吐き切るタイミングでの盤面の総マナ数が他2種と違って増えない。「追加のマナソース」としての運用はできないと承知した上で積む必要がある。

3種に共通しているのは「何らかの形で他のカードを必要とする」という点。新しいマリガンルール適応以後、都合の良い餌の調達が質数双方の面で難しくなっているのが向かい風。

ダイアモンドの特性

順調にターンが進み、初手にある土地──大体は2、3枚だろう──と、そこから展開できるマナベースを全部出し終わった盤面を考えてみよう。《ダイアモンド》を出していても出していなくても、そこに在る総マナ数は基本的に同じになる。そうなった時、残るのは土地に比して割られたり無力化されたりしやすい《ダイアモンド》のデメリットだけだ(色安定のメリットについては別問題なのでここでは考えない)。
つまり、加速札としての《ダイアモンド》のメリットを享受したければ、展開終了までに使える「のべマナ数」と、展開している間に関しては1マナ多く使える「瞬発力」の点でちゃんと得をしなければいけない。そのアドバンテージもターンが進むにつれて平坦化されていき、逆に余分なカードを使った分のディスアドバンテージが目立ち始めるため、中・長期的なプランを基礎としたデッキとは根本的に相性が悪いカードだといえる。
《ダイアモンド》は「序盤の時間を後払いで買う」カードであり、その点トータルのマナ数がゲームを通してプラス1点される他のモックスとは大きく異なる。

ダイアモンド運用に適したデッキ

では、実際にどんなデッキなら《ダイアモンド》を入れてもいいのか、いくつか挙げてみる。

a) たくさんドローできるデッキ

序盤の先行のためにカードを余分に消費した分を帳消しにできれば、先行した分だけ純粋に有利になるという発想。先行に要したカードの補填ができるだけでなく、増えた手札で更なるアクションを取るためにも《ダイアモンド》のマナが役に立つ、噛み合った組合せ。
自分自身がこの類のカードを使わなくても、環境に7ドローが蔓延っているなら「誰かしらが撃つだろう」という当て込みで《ダイアモンド》が入ることもある。というか過去にあった。

b) ジェネラル依存度が高い/アド損分を担保してくれるデッキ

特に戦闘を介するものは1ターンでも早い着地が何より重要になるので、序盤に無理をしてでも出す意味が生まれる。ただし6マナあたりのラインを超えると「中・長期のプラン」の領域に足を踏み入れてしまうので、その場合は別のカードによる「序盤の加速」をより早く行う助けとして《ダイアモンド》を使用することになる。
緑系であればマナクリーチャーを介した方が安定しやすいが、1t目キャストが現実的な2マナジェネラルなどは話が別。

c) コンボ

マナを吐き出して大量のカードを引いたあと、マナの残っていない盤面から強引に継続するための札となる。この場合は序盤の優位という発想とは多少毛色が違った運用もするし、本来の想定通り一刻も早くコンボ体勢を整えるという運用もする。

おわりに

駆け足だったので雑なまとめとなるが、言うことは概ねいつもと同じ。採用率が高い定番カードだからといって無条件で入れていいわけではないし、投入するカード1枚1枚に対してきちんと考察を重ねることこそがデッキを練り上げる一番の近道であると信じている。